顔面神経麻痺について

1.顔面神経麻痺とは

 

顔面神経は、12対ある脳神経のうち7番目の脳神経で、主に表情筋(顔の筋肉)を動かす運動神経です。

この表情筋を動かす顔面神経に障害が起こると顔面神経麻痺になります。

顔面神経は、顔面の筋、つまり表情筋に分布しており、額から髪の毛の3分の1ぐらいまで・目の周り・鼻の付け根・頬・口の周り・上下唇・頚の一部などの筋肉を支配する運動神経と、舌前3分の2の味覚をつかさどる感覚神経と、涙腺・唾液腺の分泌をつかさどる自律神経(副交感神経)の三つの神経で、この神経に何らかの障害が生じると顔面神経麻痺が起きます。

ですから麻痺が起こると表情筋の障害、舌前3分の2の味覚障害、聴覚過敏障害、涙・唾液の分泌障害などが現れます。

顔面神経分布図
   

 

顔面神経麻痺は、末梢性顔面神経麻痺中枢性顔面神経麻痺に分類されます。

以下で、それぞれの症状・原因・治療法などについて説明しています。


2.末梢性顔面神経麻痺について 症状・原因・前兆

 

末梢性顔面神経麻痺は、顔面神経核より末梢部に障害が起きたことにより起こる顔面の麻痺です。

最も多いのは、はっきりとした原因が不明の ベル麻痺で、2番目に多いのが帯状疱疹ウィルスによるラムゼイハント症候群顔面神経麻痺です。

ベル麻痺は顔面の片側半分のみに麻痺が起こりますが、これに対してラムゼイハント症候群は、顔面の片側半分の麻痺は勿論ですが、耳の耳介部や口蓋部分に疱疹が出来たり、めまい、聴覚障害が認められたりします。

但し、両方とも発症から3日以内にステロイド療法、ラムゼイハント症候群においては、抗ウイルス薬の併用療法を行うことによって治癒率が高くなります。

それ以上遅れると予後が悪くなりますので、早期発見・早期治療が一番大事です。

それでも、症状に改善の変化が見られないようであれば、当医院が行っている東洋医学鍼治療法のParietal Acupoint Therapy(PAPT療法)を受診されてはいかがでしょうか。  

(Parietal Acupoint Therapy(PAPT療法)については、下記の「5.当医院の顔面神経麻痺の治療」に記載、また、詳しくは「はじめての方へ」で治療法など掲載しています。)

 

2-1.末梢性顔面神経麻痺(ベル麻痺・ラムゼイハント症候群)の症状

 

顔面の片側半分のみに麻痺が起き、下記のような症状がほぼ、同時におきます。

・口が下垂してうまく閉じることが出来ず、水を含むと口角部(口の端)から水が漏れる

・口を尖がらずことが出来ず、口笛が吹けない

・聴覚過敏障害(音に対して過敏になる)

・涙の分泌障害(分泌低下 涙が出にくくなる)

・唾液の分泌障害(分泌低下 唾液が出にくくなる)

1.麻痺側の額にシワ寄せが出来ない
2.麻痺側の眼と眉毛が下がる
3.鼻唇溝が消失
4.麻痺側の眼が閉じない
5.麻痺側の口角が下がる


2-2.末梢性顔面神経麻痺(ベル麻痺・ラムゼイハント症候群)の原因

 

・ベル麻痺  はっきりした原因は不明で、突然に顔面の片側の表情筋に運動障害が起きる。

・ラムゼイハント症候群  感染性で帯状疱疹ウイルスにより起こる顔面神経障害

・事故による骨折、顔面損傷などの外傷により起こる顔面神経障害

・脳腫瘍により起こる顔面神経障害

・手術により起こる顔面神経の損傷による顔面神経障害

・全身疾患性、神経疾患性、先天性などによるものもある

 

2--3.末梢性顔面神経麻痺(ベル麻痺・ラムゼイハント症候群)の前兆

 

ベル麻痺の場合は、片側の耳の後ろ、または後頭部にかけての痛みや、聴覚過敏、頚部のこり、味覚障害などが前兆として出ることもありますが、全く異常を感じない場合もあります。

ラムゼイハント症候群の場合は、その他に、耳の中や耳の周囲に帯状疱疹が出来たり、耳鳴り、難聴、めまいなどが前兆として出る場合もあります。

個々の症例により、1~数種類重なって現れます。

3.中枢性顔面神経麻痺について 症状・原因

 

中枢神経とは、大脳・脳幹・小脳・脊髄のことを言います。
つまり、脳と脊髄のことです。

脳から顔面神経核に至るまでに障害が起きたことにより、起こる顔面の麻痺 です。


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-1.中枢性顔面神経麻痺の症状

 

顔面の片側半分のみに麻痺が起き、下記のような症状がほぼ、同時におきます。

・末梢性顔面神経麻痺と違い、額にシワが作れる

・口を尖らずことが出来ず、口笛が吹けない

口角下垂

・鼻唇溝の消失

顔面神経麻痺以外の症状を伴うことがほとんどです。

顔面神経麻痺以外の症状として、脳血管障害・脳出血・くも膜下出血・脳梗塞などに特有な手、足の麻痺、言語障害、脳血管障害の症状が出現します。


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-2.中枢性顔面神経麻痺の原因


・脳出血、脳梗塞、くも膜下出血など脳血管障害によります。

・先天性による場合もある

 

4.一般的な顔面神経麻痺の治療

 

・原因不明の場合  主に薬物療法が中心で星状神経節ブロックなども行われます

・原因が明らかな場合 薬物療法や手術、顔面神経の再建手術などが行われます

・ウイルス性の場合 3日以内に抗ウイルス薬が必要で、それを過ぎると治癒率が低くなってしまいます

経過としては、治療開始から1週間、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月と経過観察して、麻痺が治癒しないと不完全固定、1年を経過しても治癒しないと完全固定と診断され、後は自然治癒しかないと言われることが多いです。     

 

5.当医院の顔面神経麻痺の治療

 

当医院では顔面神経麻痺の治療に、従来の鍼治療とは違う東洋医学鍼治療、Parietal Acupoint Therapy(PAPT療法)頭頂部鍼療法を行っております。
また、レーザー治療、近赤外線治療も併用して治療を行っています。
PAPT療法は、治療効果が現れるのが早く、患者様にはその場で、治療効果を実感していただき喜ばれております。

顔面神経麻痺でお悩みの方、また当医院が初めての方はまず、こちら「はじめての方へ」をご覧になって下さい。
当医院の顔面神経麻痺の鍼治療PAPT療法について詳しく掲載、また、ページの下の方には、過去の治療実績(治療例)を掲載しております。
それぞれの顔面神経麻痺の症状による治療期間、治療回数などもご参考いただけます

予約の方法と治療の流れ」ではPAPT療法の治療の流れや様子を、
また、「よくある質問」では、よくあるご質問を掲載しています。

 

 

 

6.顔面神経麻痺の後遺症の症状

 

顔面神経麻痺が完治しなかった場合には、何らかの後遺症が残り、麻痺発症から6ヶ月頃から現れることが多いです。

主に下記のような症状が後遺症として起こることが多いです。

・病的共同運動

食事や会話をする際に、瞬目(ウインク)と同時に口角がピク
ピクと痙攣の様に動いてしまう現象で、最も頻度が高く現れる症状

拘縮

いわゆる顔面のこわばり(強張り)のことで、特に鼻唇溝が深くなり上唇の動きが悪く、安静時には健側(麻痺していない側)の顔が麻痺しているように見える。筋短縮のこと。

ワニの涙

食事をする時に涙が出る現象

・耳鳴り

顔面の表情筋の動きに伴い、不快な耳鳴りが生じる現象(アブミ骨筋性耳鳴)

※ワニの涙やアブミ骨筋性耳鳴は、病的共同運動や拘縮よりも早く現れることが多いです。

 

7.一般的な顔面神経麻痺の後遺症治療


ベル麻痺やラムゼイハント症候群では、麻痺がある程度は改善するので、後遺症(固定)が起きている部分的形成手術を行うことが多いです。

拘縮や病的共同運動の治療では、A形ボツリヌス毒素(ボトックス)の皮下注射や、神経節ブロック、また、選択的神経切断術や選択的筋切除術が行われることがあります。

その他、鍼治療など東洋医学的治療もあります。

 

8.当医院の顔面神経麻痺の後遺症治療

 

顔面神経麻痺の後遺症治療も、当医院では鍼治療Parietal Acupoint Therapy(PAPT療法) を行っており、レーザー治療・近赤外線治療も併用して行っております。

顔面神経麻痺、特にベル麻痺やラムゼイハント症候群は、神経障害(変性)の程度により神経の再生が異なってきます。

つまり、神経の再生の程度により完全回復、回復、不完全回復に分けられます。

鍼治療は、神経障害(変性)が起きていることを再生させる為に施術を行います。

障害の程度によりますが、神経変性が起きていますので、神経を完全に回復するまではなかなか難しいです。

しかし、一つでも上の回復に持っていけるよう努力しており、患者様にはその治療効果を実感していただいております。

また、治療せずに放置しておくと後遺症が発症したままになってしまいます。

今迄色々と治療を受けたけれども、なかなか治らず、症状が改善せずお困りの方も諦めずに当医院にご相談下さい。

 

          

9.顔面神経麻痺のリハビリテーションと目的

 

9-1. 急性期(発症~1ヶ月)

この発症した当初の時期は、自分で麻痺を治そうと思いマッサージなどしてはいけません。
麻痺で神経が変性してしまっているのをマッサージすることによって、かえって助長してしまったり、病的共同運動を起こす原因にもなってしまいます。


9-2. 1ヶ月~3ヶ月

この時期におけるリハビリテーションは、病的共同運動や顔面拘縮などの後遺症を予防したり、軽減することを目的に行います。

通常、顔面神経麻痺が発症しても、自然なまばたき、喋る、食べるなどの生理的表情筋運動は行われています。

しかし、早く治そうとして両目を強く閉じたり、強く口笛を吹いたり、強く頬を膨らませるなどの動作は、病的共同運動などを起こす原因になるので、行わないようにします。

表情筋の伸張マッサージにより筋短縮に伴う顔面拘縮を抑制することは出来ますが、麻痺を治そうと思い、強い力や荒い力で顔面をマッサージしようとしたり、また、低周波を行うのもいけません。
後遺症予防や後遺症の軽減がかえって難しくなってしまいます。

マッサージを行う場合は、表情筋の走行に沿って軽く、軽い力で行い、決して強い力で表情筋を掴んだり、揉んだり、圧したりしないで行います。

マッサージのやり方は、前頭筋(額から前髪の中まで)は、上下や丸く円を描くように、眼輪筋や口輪筋は、上部と下部を水平にマッサージ、他の表情筋も基本的には、原則として上下・縦横・斜め・丸く筋繊維の走行方向に伸張マッサージをします。

9-3. 3ヶ月~1年

慢性期のリハビリテーションは、(1)筋力の低下に対するもの (2)顔面拘縮の予防 がメインになります。
上記と同じように強い力で表情筋を掴んだり、揉んだりマッサージをしてはいけません、軽い力で表情筋の走行に沿って行います。

一番大事なことは、出来るだけ早期に受診し、リハビリテーション(マッサージなど)を行う場合も、医師の指示に従って行うことです。


顔面神経麻痺でお悩みの方はお気軽に当医院にご相談下さい。
048-985-2567
 

 

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